コラム
» 2012年08月01日 00時00分 公開

これからのことがよく分かるコラム:バンカラからおしゃれへ――明治大学がイメチェンに成功できたワケ (2/4)

[小林浩,Business Media 誠]

女子学生を獲得せよ

 この15年間の大学進学者を見ると、男子は5%減少しているのに対し、女子は35%も増加。大学にとっては、女子学生の獲得はマーケティング戦略上の大きな課題となっています。以前は「バンカラ」のイメージが強かった総合大学も、立て看板を撤去し、落書きを消し、学食やパウダールームを充実させるなど、キャンパスの整備を徹底しました。その結果、前述の明治大学や早稲田大学、関西大学などが「オシャレ」な大学ランキングに名を連ねるようになりました。

 明治大学では2000年から2009年までの10年間で、女子比率が25%から30%にアップし、志願者数も40%以上も増加。今や、リクルート「進学ブランド力調査」高校生の志願したい大学ランキング(関東地区)で、2009年以降4年連続第1位となっています。

 また、男子比率の高い理工系学部でも、理系の女子を「リケジョ」と名付け、獲得する動きが盛んです。女子高生にとっては、研究者・技術者の仕事はイメージがしづらいもの。そこで、東北大学では理系の女子大学院生が高校生と交流する場を設け、彼女たちの不安解消に一役買っています。

 さらに多くの大学が商品ラインアップにあたる学部・学科の改変を行い、看護や栄養、リハビリテーション、教育など、女子に人気のある資格取得に有利な学部・学科を新設する動きも活発化しています。

都市部に向かう大学

 立地戦略もマーケティングの大きな課題です。高度成長期には、法律によって都市部に工場や大学を設置することが禁止されていたため、郊外にキャンパスを設置せざるを得ませんでした。しかし、規制緩和によって、2003年にこの法律が解除されました。それにより、キャンパスを交通の便の良い都市部に移転する大学が増えているのです。

 青山学院大学の文系学部は、1〜2年生が相模原キャンパス、3〜4年生が青山キャンパスと別れていますが、2013年より青山キャンパスに集中し、4年間一貫して学べるようになります。実践女子大学も2014年より、文学・社会系学部を日野キャンパスから渋谷キャンパスに移転。関西でも、同志社大学が2013年より、文系学部を都市部の今出川キャンパスに集約しました。今後も、都市部へのキャンパス移転を計画している大学は少なくありません。

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