従業員が引き起こす違法行為に対し、企業はどのように対応しているのだろうか。30のモデルケースを設定し、もしそのようなケースが起こった場合にはどの程度の処分になるのかを聞いたところ、最も重い処分である「懲戒解雇」(再就職の障害になったり、退職金の不支給や減額を受けるなど、労働者が被る不利益が非常に大きい処分)を適用するケースは「売上金100万円を使い込んだ」(77.9%)であることが、労務行政研究所の調査で分かった。
次いで「無断欠勤が2週間に及んだ」(69.1%)、「社外秘の重要機密事項を意図的に漏えいさせた」(66.4%)、「終業時刻後に酒酔い運転で物損事故を起こし、逮捕された」(45.0%)、「取引先から個人的に謝礼金などを受領していた」(40.9%)と続いた。
前回(2007年)の調査結果と比較すると、「事故は起こさなかったが、酒酔い運転のため検挙された」「終業時刻後に酒酔い運転で物損事故を起こし、逮捕された」といった飲酒運転について、処分内容が重くなる傾向がうかがえた。「社会問題化している飲酒運転に対し、企業としても看過できず、より重い処分を課す傾向にあるようだ」(労務行政研究所)
従業員を解雇した場合、企業は退職金を支払っているのだろうか。懲戒解雇より一段軽い処分の「諭旨解雇」(形式的に退職願などを出して辞めることを認めるが、退職願が提出されなければ懲戒処分としての解雇を行う)では「全額支給する」が38.8%。「一部支給する」の18.1%を合わせると、何らかの支給を行う企業が半数を超えた。「全額支給しない」は3.4%にとどまった。
一方、懲戒解雇では「全額支給しない」が69.3%。「全額支給する」は皆無、「一部支給する」もわずか0.6%にとどまった。
労務行政研究所の調査によると、大学卒の自己都合退職金は勤続20年で600万円超、同30年で1400万円台、定年退職では2050万円になる。「自らの違法行為により懲戒解雇となり、この退職金がもらえなくなることは、従業員にとっては大きなダメージになるだろう」(労務行政研究所)
郵送による調査で、上場企業またはそれに匹敵する企業170社が回答した。調査期間は4月9日から6月1日まで。
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ゆとり教育で育った世代は、本当に仕事ができないのかCopyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
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