そんなタカリ気質のあるサマランチ前会長の息子が、親の威光を引き継いでIOC理事となり、「国際近代五種競技連盟」の副会長のイスに座った。近代五種に何が起こるかは、だいたい想像がついたはずだ。
テコンドーもそうだ。韓国は李明博大統領までかつぎだしたロビー活動で、2018年の冬季五輪開催を勝ち取ったが、その“功労者”として名が挙がっているオリンピック委員たちが横領やら脱税やらの前科者ばかりだ、とニューヨークタイムスが報じている。どういう経緯で、テコンドーが浮上したのか推して知るべしだ。
そういう「敵」の動きをキャッチすることも含めてお粗末だった、ということを高田理事は告白したのに、キャスターの無知によって「陳情をさぼった」みたいな話にすりかえられる。これが公共の電波にのって全国28局ネットで流れると、素直な日本人はさらに勘違いをする。
「農協だって年に1回ぐらいは新幹線に乗って国会議員のセンセイのところに陳情に行くっていうのに、なしてレスリング協会はやらなかったか。やっぱり陳情は大切だなあ」
こういう誤解が戦後60年ずっと続いてきたので、米ニューヨーク州議会で、旧日本軍が20万人の「慰安婦」を強制連行したことを謝罪せよ、なんて決議案が全会一致で採択されても、日本政府は「陳情」をおこなう。米国のセンセイがた、そういうのはちょっと勘弁してくださいよ、なんて感じで。
だが、それは「ロビーでお願い」みたいなもんではほとんど相手にされない。なぜなら、すでに韓国人ロビイストたちが、長野五輪も真っ青のロビー活動をじゃんじゃんしているからだ。
例えば昨年秋、タイムズスクエアのど真ん中に、「性奴隷として働かされた朝鮮半島の女性は日本からの心からの謝罪をいまだに待っている」と書かれた屋外広告が出された。写真はひざまずいている西ドイツ首相。旧日本軍はナチスドイツみたいなもんだという韓国側の“印象操作”なのは明らかだ。さらに、ニュージャージーでは慰安婦の像が建立され、最近では、ニューヨーク韓国人会がクィーンズに「慰安婦ストリート」を造るとか言い出して、運動が盛り上がっている。
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