こうした、就職を決断する前に仕事や会社を試してみる行為を「試職(シショク)」と呼ぶ。試着、試飲、試乗、視聴……。消費行動においてはごく一般的な「決断前に試す行為」の、就職領域における応用だ。
以前からもアルバイトやインターンシップはこうした「試職」の役割を一定程度果たしてきたのだが、昨今の就職事情の変化により、今、その機会が多様化し、急速な広がりを見せているのだ。
矢野経済研究所が2009年に行った調査によると、「就職活動中の悩み・困ったこと」として、未内定者の58.5%が「自分が何に向いているのか? 何をやりたいのかが見つけられない」を挙げている。
また「自己分析が上手くできない」(45.2%)、「自分にフィットする企業を見つけられない」(32.3%)、「自己分析から具体的な企業選びに結びつけられない」(31.1%)などの回答は、内定者よりも明らかに高い回答率を示している。
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