イチロー引退までのカウントダウン臼北信行のスポーツ裏ネタ通信(2/4 ページ)

» 2013年04月18日 08時00分 公開
[臼北信行,Business Media 誠]

イチローの定位置確保は非常に危うい

 それでは本当にイチローの引退Xデーは本当にカウントダウンが始まっているのだろうか。まずは現況を見てみたい。

 今季開幕からイチローは右翼のスタメンを確保しているものの、4月14日時点で打率は1割台。自慢のバットはまだ湿りがちだ。こうした状況のなか、開幕前のオープン戦で死球を受けて右腕を骨折した外野手のグランダーソンが予定通りに5月上旬の復帰を果たせば、イチローの定位置確保は非常に危うくなる。

 グランダーソンは昨季チームトップの43本塁打を放った主力打者。他の外野先発メンバーで中堅手のガードナー、左翼手のウェルズはそれぞれ持ち味を発揮しており「2人をスタメンから外すのは難しい」というのが地元ニューヨークメディアの一致した分析だ。

 米スポーツ専門局「FOXスポーツ」で専属アナリストを務めるマット・ステアーズ氏(元ナショナルズ、中日など)も「グランダーソンの負傷によってエンゼルスから獲得したウェルズは打率3割台で絶好調。一方のガードナーは打率2割台だが、イチローより数字は上。しかも俊足攻守でタイプ的にはイチローと似ている。そう考えれば、ガードナー、ウェルズ、グランダーソンの3人で外野手の先発メンバー再編がなされ、打撃が低迷しているイチローが控えに回される可能性も十分。さらに左打ちに強いボッシュもいるからね。彼が非常に厳しい立場に置かれているのは間違いない」と述べている。オフにヤンキースと2年契約を結んだとはいえ、イチローを取り巻く現在の環境は決して「安泰」とは言えないようだ。

 それだけではない。イチローに「引退」の2文字が迫る理由として、周辺からは身体および外的要因を指摘する声も聞こえてくる。まず身体の問題は「目の衰え」だ。すでに両目の視力は0.4程度しかないことは球界関係者の間で知られているが、イチローが気にかけているのはこの数字ではない。

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