「政治家という言葉が良い意味になるのではないか」と言うのはドワンゴの夏野氏。「これまで政治家、politicianといえばあまり良い意味ではなかった。話す相手や会合によって顔の使い分けをして、あっちとこっちでは全然違うことを話しても平然としている……という人も多かったが、そういうことは今後(ネット選挙解禁により)すべてあからさまになるだろう。その選挙活動を乗り越えられる人はちゃんとした人。つじつまがあわないことはできなくなるから、これからは、筋が通った人が政治家と呼ばれるようになる。政治家という言葉がいい意味になる」
日本維新の会、浦野靖人氏
「ここに集まっている人達は積極的でしょうけど、党内ではまだまだ『ネットなんて』という声が多いのではないですか」と進行役の角谷氏が話を振ると、「政治の世界は全般的にIT化が遅れている」という指摘も多く挙がった。「国会はADSL。光回線にしてくれと前から訴えているのだが変わらない」(日本維新の会、浦野氏)
みんなの党の松田公太氏
また、みんなの党の松田氏は「初めて国会で質問したとき、時間をオーバーしてはいけないからとiPhoneでタイマーをセットして質問をしたら、『松田公太は本会議場にiPhoneを持ち込んだ』と議運(議院運営委員会)で問題になったと聞いてびっくりした。本会議場には携帯電話などを持ち込んではいけないという規則があったらしい」と話し、会場や生放送の視聴者を驚かせていた。
確かに政界のIT化は遅れていたが、と前置きしつつ、少しずつ変化は起こってきている、と言うのは民主党の田嶋氏。「最近、(ネット選挙解禁を受けて)慣れていない議員たちが、FacebookやTwitterを必死に始めている。きっといい影響があるはずだ」
「社民党は一番最初にホームページを公開した政党」と吉川元氏(社民党、左)。「うちの党代表は小沢一郎。マスコミは真実を伝えていない。ネットはファクトを伝えている最大のツール」とはたともこ氏(生活の党、右)
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