本田圭祐のサングラスはどこのモノ? 知られざるアイウエア界の王新連載・人に話したくなるコラム(1/4 ページ)

» 2014年02月14日 06時00分 公開
[藤井薫,Business Media 誠]

人に話したくなるコラム:

 いつでも簡単に世界中の情報を手に入れられる便利な時代になった今、逆に情報の波にのまれてしまっている人も多いはず。だからこそ、世の中に溢れる話題豊富で知的好奇心をくすぐるモノに目を凝らし、センスを磨けるような情報を深く探る――。

 そんな思いをベースに、世界の企業動向や経営哲学をはじめ、それをとりまくカルチャーやトレンドなどを中心にして、思わず誰かに言いたくなるようなネタを提供していくコラムです。


 日本が誇るサッカー界の至宝、本田圭祐が、世界最高峰のサッカークラブであるイタリアの「ACミラン」に入団を果たした。

 大々的に入団発表を行ったことはまだ記憶に新しいが、その記者会見の席では、サッカー以外のところにも注目が集まった。それは本田が移動中に常に着用している、サングラスだった。記者の質問がサングラスに及ぶと、本人は「1000回以上聞かれましたが、あくまでもファッションです」と苦笑した。

 記者はアスリートにとって重要な視力が気になっただけかもしれないが、ファッションにこだわりを持つイタリア人として、本田のサングラスにツッコミを入れたかったのかもしれない。というのも、偶然にもACミランの本拠地と同じミラノには、世界最大のアイウエア企業の本社があるからだ。

 その企業は世界シェアを8割も占める業界トップの企業、ルックスオティカ社。世界の名だたる一流ブランドのアイフレームやサングラスを手がける最強のアイウエア企業だ。

 ルックスオティカ社はそこまでの存在なのに、聞き慣れない謎に満ちた企業という印象がある。ただ当然のことながら、アイウエア業界のトップに君臨する企業として、他には真似できない(唯一無二の)強みを持っている。それは、追随を許さない品質とファッション性、そして世界最大の販売網だ。

 まず、ルックスオティカ社がここまで成功することができたのは、高品質でファッション性のある製品を提供してきたからだ。

 ルックスオティカ社は1961年にイタリア北東部アドルゴで、レオナルド・デル・ヴェッキオによって設立された。当初、フレームの染色会社としてスタートしたが、事業を拡大しルックスオティカというオリジナルブランドを立ち上げた。

世界シェア8割の「ルックスオティカ社」のWebサイト(出典:ルックスオティカ社)
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