これとは別に、KCNAは4月30日付けで、米国の人権侵害についても言及している(参考リンク)。米国での暮らしは“生き地獄”だと言う北朝鮮による指摘は次のようなものだ。
皮肉なことに、北朝鮮は米国が抱える問題点をある程度、的確に指摘している。「白人警官」というのは、実際は警官ではなく元自警団員だ。ニューヨーク市民の「6分の1」というくだりも、飢餓とまでは言わないが、実際には、政府が発行する食料配給券を利用しているおおよその人数である。貧困数は正しいし、NSA(米国家安全保障局)の監視や刑務所不足といった話は、実際に米国で大きな問題になっている事柄だ。
またオバマの浪費についても、何億というのは言い過ぎだが、最近、オバマとジョー・バイデン副大統領が、2009年からこれまでに家族との旅行などを含めて税金から4000万ドルを使っていることが明らかになったばかりだ(オバマが一度飛行機でゴルフに行くだけで、専用機の運行などで150万ドルほどかかる)。
この記事は、日本人があまり知らない、今の米国を知ることができる内容に仕上がっている。北朝鮮から米国について学ぶ、とは何とも奇妙な感じがしなくもないが、北朝鮮のほうがもっとひどいのは言うまでもないし、北朝鮮とは異なり、米国ではこうした問題は国民に共有され、広くオープンに議論されている。
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