なぜこんなに高いの? 化粧品の原価と売価の関係数字のオモテとウラを学ぶコラム(2/4 ページ)

» 2014年06月17日 08時00分 公開
[眞山徳人,Business Media 誠]

・研究開発活動

 「この素材には美白効果があることが分かった!」など、よりよい化粧品を世に出すための地道に研究活動を続けなければいけません。ここ数年でも「コエンザイムQ10」のような新素材の発見があったり、ナノテクノロジーのようなより細かい粒子で肌に浸透させる技術が確立されたり、研究開発はたくさんの成果を挙げています。

・マーケティング・企画活動

 「どのような化粧品が女性に受けるのか?」を分析し、新商品を企画したり、既存の商品を改良したりするためのアイデアをまとめる段階です。

・購買活動

 研究開発をして、どのような製品を作るかが決まると、そのための材料を調達しなければいけません。ここでは原材料費のほか物流費などもかかりますが、化粧品の場合は取り扱うモノが重いわけでも大きいわけでもないので、物流費の占める割合はわずかです。

・製造活動

 具体的な製造活動です。ここでは労務費や設備の減価償却費と言った費用が生じてきます。

・販売活動

 でき上がった製品を売っていく活動です。セールスマンの人件費などはもちろん、商品を世に知らしめるための広告宣伝などもこの段階で生じてきます。

・支援活動

 どの企業にも「人事」「経理」などの部署があります。彼らは直接価値を生みませんが、彼らがいることで上段の活動をしている人たちは自分の仕事に集中できるわけですから、これらの活動は一括して「支援活動」と呼ぶことにしましょう。

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