コラム
» 2014年07月10日 08時00分 公開

「地方よりも、むしろ東京が疲弊している」――地域おこしベンチャー「459」の挑戦INSIGHT NOW!(2/3 ページ)

[小槻博文,INSIGHT NOW!]
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小豆島を拠点に活動、一体なぜ?

 真鍋氏は事業を始めるにあたって、地元の高松ではなく、あえて小豆島を拠点とした。なぜだろうか。

 「取り組みを始めるにあたって、何か象徴的な存在を軸にするのが分かりやすいと考えました。香川と言えば“うどん”が真っ先に思い浮かぶと思いますが、既に『うどん県』などのPRが行われています。では、次に代表的なものを考えると瀬戸内海の島々であり、その中でも象徴的存在と言えるのが小豆島でした」(真鍋氏)

photo 小豆島は数々の名産と社会問題という二面性を持った地域だ

 小豆島はオリーブで有名だが、素麺や醤油などほかにもさまざまな名産があるが、一部の人にしか知られていないという。また、小豆島は香川県のなかでも高齢化や少子化などが進んでいる。有力なコンテンツを持ちながら、社会問題も抱える――このような二面性を持った地域ということで、拠点にふさわしいと真鍋氏は考えたそうだ。

 459では、島のさまざまな食材を使ったお菓子を作るとともに、それらにまつわる物語を交えて販売する「ポン菓子」や、地元の生産者と産品が描かれた12枚のカードから野菜や果物、加工品などお好みの商品を選んで申し込むと、旬の時期に地元の生産者から直接送られてくる「小豆島のギフト」といった事業を手がけている。地元経済に関する活動であれば、分野を問わず積極的に手掛けていく姿勢だ。

photo 地元の生産者と産品が描かれたカードの中から商品を選んで申し込む「小豆島のギフト」

 2014年5月からは新たに「四国食べる通信」を始めた。一言でいうと“食べる情報誌”。隔月で四国の食材と情報誌を一緒にして消費者に届ける。創刊号では高知のカツオと有機しょうが、天日塩が同梱された。

 この「四国食べる通信」の狙いを真鍋氏は次のように語る。

 「別に1万部を売る必要はなく、1000部でいいと思っています。仮に1万部受注したとしても、1万個の作物を作れるわけでもなければ、1万匹の魚を釣れるわけでもない。地場の食材は大量生産・大量消費のモデルではないのです。その代わり、1000人の“仲間”を作る――つまり、本当の意味で生産者と消費者をつなぎたいと思っています」

photo 四国の食材と情報誌を一緒に届ける「四国食べる通信」

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