「誰でも自在に操れる」――新型スポーツカー「RC F」に込められたレクサスの伝統開発者インタビュー(4/5 ページ)

» 2014年11月06日 03時00分 公開

情熱を表す「青」と「オレンジ」

――RC Fのようにスペシャリティの高いクルマでは、カラーバリエーションも重要です。矢口さんが特に思い入れのある色は何でしょう。

 青とオレンジの新色です。この2色はRCとRC F両方に使われていますが、RC Fチームが開発したものです。この青色は、実はIS Fを最初にデトロイトモーターショーでお披露目したときの色に近いのです。ただ、IS Fを市販する際にはさまざまな要件があって、少し色がくすんでしまった経緯があります。それがどうしても心残りで、何とかあのときの青色を再現できないかということで、新しい技術を投入してもらい実現しました。リベンジが叶ったわけです。

 オレンジについては、「IS F CCS-R」で使っていたものです。ニュルンベルクのレースでも4年近く同じカラーリングで走っているので、ドイツをはじめ欧州でも認知度が高まっています。せっかくなので市販車にもこの色を展開して、レクサスのスポーツタイプのイメージを継承していきたいと考えました。

 この青とオレンジは両方とも情熱を表しています。青は人工的な炎を示すヒートブルー、オレンジは太陽、溶岩など自然の炎を示すラバーオレンジ(海外ではフレアオレンジ)という表現を使っています。「人工も自然もどちらも熱いぜ!」というメッセージを込めています。

念願の「青色」を表現 念願の「青色」を表現

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