育休取りたい男性は3割、「育児が大変」の理由が目立つ
子どもが1歳になるまで休暇を取得できる育児休業だが、実際に取得する男性は少ない。男性は企業規模に関係なく、女性は規模が小さいほど、育児休業制度を取得しにくいようだ。厚生労働省の調べ。
働く人が自分の子供を育てるために休暇を取ることができる育児休業。しかし長期間に渡って仕事を休むため、特に男性の取得は難しいことが多い。また労働時間を短くする短時間勤務制度を利用したいと思っている人はどれほどいるのだろうか?
育児休業を利用したいと思っている男性は31.8%、また育児のための短時間勤務制度を利用したい男性は34.6%と、いずれも3割を超えていることが厚生労働省の調べで分かった。しかし厚労省が2005年度に実施した調査によると、男性の育児休業取得率はわずか0.5%。「男性の実際の制度利用率の低さを考慮すると、制度を利用したいと思っているものの実際には利用していない」(厚労省)ことが浮き彫りになった。
女性が育児休業を利用したい理由は、「子どもが小さいうちは、自分で育てたいから」が最も多く84.1%、一方の男性は「子どもが小さいうちは、育児が大変だから」(79.1%)がトップ。また短時間勤務については、男女ともに「勤務時間が短縮できる分、子どもと一緒にいられる時間が増えるから」「保育園、学童クラブなどに預けられる時間が限られているから」が上位2位となった。
郵送による調査で、10人以上の企業763社(40歳以下の正社員1万2000人)が回答した。調査時期は2007年11月〜12月。
共働き男性の9割、育児休業を取得しにくい
育児休業を女性が取得する場合、71.2%の企業は「取得しやすい」と回答しているが、共働きの男性が取得する場合は「取得しにくい」が76.7%。従業員の調査でも、女性の場合は取得しやすい割合が73.5%だったが、共働きの男性の場合は86.3%が取得しにくいようだ。
また女性が育児休業を取得する場合、企業規模が小さいほど取得しにくく、共働きの男性の場合は規模に関係なく取得するのが難しいという結果が出た。
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