凡人の1年半は達人の1日にもかなわない:誠 Weekly Access Top10(2008年8月23日〜8月29日)
「道を究める」と口では簡単に言えますが、実際に行うのは非常に難しいこと。“ラーメン道”というものがあるならば、その道は実に厳しそうだと凡人は嘆息するのみなのです(記事最後にクイズがあります)。
*** 一部省略されたコンテンツがあります。PC版でご覧ください。 ***
先週最も読まれた記事は「日本人は“空気”を読み過ぎ?――有給休暇を消化できない理由」。有給を消化できずに悩んでいる人が多いのだろう。それに比べ、フランスの有給休暇取得日数が年間平均で35日というのはスゴイ。実に、1年の10分の1が有給休暇ということになるわけだ。
また、2位には「食べるプロ「ラーメン評論家」に必要な5つの資質――大崎裕史氏(前編)」がランクイン。先日、インタビュー後編も掲載したので、合わせてお読みいただければ幸いだ。
ラーメン評論家のインタビューなのに……
しかしこのインタビュー後編、編集する者にとってはなかなかツラいものがあった。「ラーメン評論家のインタビュー記事なのだから、ラーメン写真満載で掲載しよう!」と思っていたのだが、これがなかなか難しかったのだ。取材当日、大崎氏と一緒に行ったのは担々麺専門店。デジカメのメモリの中は、大崎氏の顔写真と担々麺の写真のみ。いわゆる“ラーメン”の写真は撮っていない。
桂花、春木屋、満来、ふくちゃんなど、記事には老舗ラーメン店の名前がたくさん出てくる。当初、「掲載日までに、記事に出てくるお店に行ってラーメンを食べ、写真を撮ってこよう」と考えていたのだが、とてもじゃないが無理だった。ここ2週間ほど体調が絶不調で、胃が食べ物を受け付けなくなってしまったのである。胃痛&食欲減退でラーメン店に足を踏み入れる決心ができないまま、掲載日を迎えてしまった。
「このままでは、ラーメン評論家のインタビューなのに、ラーメンの写真が1つもない記事になってしまう……!」
焦った私は、これまでに撮ったラーメン写真を総動員させることにした。外で食事をするたびに写真を撮っているので、私のPCの中にはさまざまな料理写真がある。その中からきれいに撮れている写真をいくつか選び、記事に使おうと思ったのだ。
ラーメン、食べてますか?
普段持ち歩いているノートPCの中にある、個人的に撮った写真は2007年1月から2008年8月までの約1年半分。この中でラーメンの写真を探したところ、10店しか出てこなかった。つまり私は、20カ月で10回くらいしかラーメンを食べていなかったことになる。
ここで思いだしたのが、週末には地方に出かけて、その地域のラーメンを食べる(=ラーメンしか食べない)という大崎氏の言葉。たしか大崎氏は、こんなことを言っていなかったか。
「地方に行く場合は、1日に8軒を基準にしています。多い日は1日に11軒回ることもありましたね」
私が20カ月のあいだに食べたラーメンの数と、大崎氏が1日に食べたラーメンの数が同じ、いや、私のほうが少ないかもしれない――「日本一ラーメンを食べた男」の日常がいかに常人離れしているか、改めて思い知らされた。
ちなみに私が1年半の間に食べたラーメン写真で作ったのが、記事の最終ページにも掲載したモザイク写真。デジカメで撮った写真だけでは数が足りず、携帯写真まで総動員してなんとか写真を編集した。
写真のラーメンは全部で7種類、「どこのお店の何ラーメンかすべて分かる」という方は、是非こちらからご一報を(9月10日まで)。全部正解したツワモノには、ささやかですが粗品を差し上げます。
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