楽天とイーバンク銀行は9月4日、資本・業務提携を結ぶことを発表した。8月4日に基本合意していたもので、提携内容は決済、マーケティング、商品開発(個人ローン、住宅ローン、電子マネーなど)の3分野。「先進的な決済サービス・機能を持つイーバンク銀行と、4630万人(2008年3月末時点)のグループ会員を持つ楽天が提携することで、より利便性の高い金融サービスの提供や商品・サービス開発が可能になる」と両社では見ている。
提携関係を強めるため、イーバンク銀行が9月29日に新たに発行する予定の優先株66万6000株(199億8000万円相当)を楽天が引き受ける。これにより、現在筆頭株主の政策投資銀行を楽天が議決権ベースで上回ることになる。また、楽天からイーバンク銀行に取締役を4人派遣する。
イーバンク銀行は保有するサブプライムローン関連資産の値下がりで、2008年3月期決算で234億300万円の赤字を計上。2009年第1四半期でも17億9400万円の赤字を出していた。楽天から資本と業務両面の支援を受け、経営再建を目指す。
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