ニュース
“有事の金”買い? 金融不安で貴金属の販売量が急増
田中貴金属工業は、2008年の投資用金地金、プラチナ地金の取扱量を発表。金地金、プラチナともに金融不安から特に年後半にかけて販売量が急増した。
田中貴金属工業は1月21日、2008年の投資用金地金、プラチナ地金の取扱量を発表した。
金地金は2002年以来の販売量
2008年1年間における金の年間平均価格は1グラム当たり2937円(税抜き)と、2001年以降の年間平均価格では最高値を記録。投機資金の流入などで金価格は2007年後半から上昇基調となり、7月には1983年以来の最高値となる同3339円を記録した。
金地金取引は、7月までは買取量が販売量を上回っていたが、特に9月からは「世界的な金融不安と景気後退により」(田中貴金属工業)販売量が増加、10月には2002年2月以来の月間販売量を記録。2008年の販売量は前年比約105%プラスとなり、2002年以来の取引量となった。
プラチナは過去20年間での最高年間販売量
2008年1年間におけるプラチナの年間平均価格は1グラム当たり5409円(税抜き)と、金と同様に2001年以降の年間平均価格を上回る結果となった。3月には1980年以来の最高値となる同7589円を記録した。しかし、世界的な景気後退と、自動車販売不振による自動車触媒需要の減少などから、7月から価格が急落、11月には2003年以来の最安値となる同2454円をつけた。
金地金取引と同様に7月以降は毎月販売量が買取量を上回るようになり、10月には過去20年間で最高の月間販売量を記録した。2008年の販売量は前年比約426%プラスとなり、過去20年間の最高年間取引量となった。
関連記事
- お年玉は何に使う? 株やFXに投資する子供も
今の子どもたちは、お年玉をいくらくらいもらえるのだろうか? バンダイネットワークスとネットマイルの調査によると、平均金額は3万738円で、女の子よりも男の子の方がたくさんもらえるようだ。 - 金融不安を感じている理由とそうでない理由
現在の金融状況をどのように感じている人が多いのだろうか。マイボイスコムの調査によると、約9割の人が「不安に感じている」と回答。しかし具体的に行動をとっている人は、約5割だった。 - 金融商品の運用で損した! 消費に影響するものは?
株価低迷が続いているため「ぜいたく品を買わない」といった人も多いはず。具体的にはどんな商品の購入を控えているのだろうか? 日本総合研究所の調査によると、日常の食生活にも影響が出ているようだ。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.