価値観別で見る、大学生が働きたい企業ランキング
リクルートは大学生の就職志望企業ランキングを発表した。その結果を見ると、昨年に比べ旅客運輸関連で働きたいという学生は増えているが、電機や自動車関連は大幅に減少していることが明らかに。
リクルートは4月8日、就職活動中の大学生(大学院生を含む)の就職観などを明らかにするために「就職ブランド調査」の結果を発表した。それによると、働きたい企業のトップは「東海旅客鉄道」(昨年4位)、2位「東日本旅客鉄道」(同9位)、3位「全日本空輸」(同1位)と、旅客運輸関連が上位にランクイン。一方、ソニーは29位(同8位)、シャープ55位(同14位)、キヤノン77位(同20位)、トヨタ自動車96位(同6位)と、近年上位に入っていた電気や自動車関連は大きく順位を下げた。
男女別で見ると、男性のトップは「東海旅客鉄道」(同8位)、以下「東日本旅客鉄道」(同3位)、「エヌ・ティ・ティ・ドコモ」(同18位)と、旅客関連や通信が上位に。一方、女性のトップは「全日本空輸」(同1位)、以下「ベネッセコーポレーション」(同5位)、「東海旅客鉄道」(同8位)だった。このほか「明治製菓」が42位から5位、「ミツカングループ本社」が109位から21位に上昇するなど、食品メーカーが躍進した。
インターネットを使った調査で、就職活動中の大学生5810人と大学院生2099人が回答した。調査期間は1月30日から2月16日まで。
大学生の価値観別ランキング
就職活動中の大学生はどのような企業を好む傾向があるのだろうか? 「経営スタイル」や「ワークスタイル」など、29の観点から聞いたところ、多くの大学生は「仕事と私生活のバランスをコントロールできる」や「ウェットな人間関係」「コミュニケーションが密」の企業を好む傾向があるようだ。その一方、「リスクをとり、チャレンジングな事業成長を目指している」や「仕事と私生活は区別なく、一体として働ける」「ドライな人間関係」などを好む回答もあり、大学生の価値観が一様ではないことが明らかに。
価値観別に志望企業を見ると、リスクをとり、事業成長を目指している企業を好む学生は「住友商事」や「三井物産」「伊藤忠商事」など、総合商社で働きたいという回答が目立った。このほか仕事と私生活は区別なく、一体として働くことを望む学生は「日本放送協会」や「電通」「博報堂」「フジテレビション」など、マスコミ関連が多かった。安定的な収入を希望する学生は「東海旅客鉄道」「東日本旅客鉄道」「日本郵政」が上位にランクインされた。
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