5月21日に始まった裁判員制度。裁判員に選ばれると普段の仕事を休まなければならない可能性も高いが、裁判員制度について中小企業の経営者はどう考えているのだろうか。
アリババの調査によると、中小企業(従業員250人以下)の経営者に「裁判員制度を知っていますか?」と尋ねたところ、「知っており、詳しく内容も理解している」(28.7%)、「知っており、ある程度内容も理解している」(62.3%)、「名前を聞いたことがあるが、内容は理解していない」(8.3%)、「知らない」(0.7%)だった。頻繁に報道がされていたこともあってか、内容を理解している人の比率は9割を超えているようだ。
業務にはどれくらい影響が出ると考えているのだろうか。裁判員制度について説明をした上で、「裁判員制度で社員が休暇を取ることで、業務に影響は出ますか?」と聞くと、「かなり支障が生じる」(54.7%)、「やや支障が生じる」(32.0%)、「どちらでもない」(7.7%)、「あまり支障が生じない」(4.0%)、「まったく支障が生じない」(1.7%)だった。何らかの支障が生じると考えている人の比率は86.7%にも達しているようだ。
「裁判員制度で社員が裁判に参加することについてどう思うか?」と尋ねたところ、「ぜひ参加すべきであると思う」(20.7%)、「できれば参加してほしくないが、義務なので参加はやむをえないと思う」(52.7%)、「参加させるのは難しいと思う」(22.0%)、「分からない」(4.7%)だった。業務に支障が生じるが、裁判員制度の運用にはできるだけ協力したいという経営者が多いようだ。
インターネットによる調査で、対象は従業員数250人以下の企業の経営に関わっている300人。調査期間は1月30日〜2月2日。
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