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コラム

交通を軸に「地域のカード」へ――IC利用率78%のIruCaの今(前編)神尾寿の時事日想・特別編(3/3 ページ)

78%という驚異的な利用率を誇る交通ICカード、高松琴平電気鉄道のIruCa(イルカ)。2009年時点で発売枚数は約15万枚となっているが、どのように普及し、そしてこれからどのようなことを目指しているのだろうか。高松琴平電気鉄道の岡内清弘氏に話を聞いた。

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地域展開が順調に進む。「IruCa」の幸運

 交通ICカードから地域カードへ。IruCaはまさにその方向に発展・普及し、高松市の人々にとって欠かせない生活カードになろうとしている。そのような中で、今後のIruCaはどのような機能拡張をしていくのだろうか。

 「地域カードとしての展開は、我々の計画以上の順調さで進んでいます。公共施設や地元大学への展開や行政イベントと連動、さらに2009年度には『健康情報活用基盤のための実証実験』として地域の医療機関と連携したeヘルスケアでのIruCa活用にも取り組みます。そういった点で、“地域に展開していく”というIruCaの目標は、幸運なことにずいぶんとかなえられている。

 その上で、今後の方向性で考えると、子どもたちの安全を守るようなセーフティ&セキュリティ分野へのIruCa展開などが考えられます」(岡内氏)


2009年7月から9月にかけては、行政イベントの「てくてくさぬき」とIruCaが連携。枚数限定で専用記念カードも作り、行政連携を強める。なお、この専用記念カードはIruCa機能のほかに、フェリカポケットマーケティングの「FeliCaポケット」も内蔵している

 交通IC/電子マネーのカードから、地域生活や地域経済と密接に関わり合う「地域カード」に。IruCaの普及と活用は、地方においてICカードをどのように効果的に使うかという、1つのケーススタディと言えるかもしれない。

 →後編に続く

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