第11鉄 筑波山の正しい順路を教えます……つくばエクスプレス:杉山淳一の +R Style(4/4 ページ)
つくばエクスプレスの開業以来、ぐっとアクセスが便利になった筑波山。都心から気軽に出かけられる新しい観光スポットとして人気上昇中だ。つくばエクスプレス、ロープウェイ、ケーブルカーで筑波山観光を楽しもう。
筑波山山頂からの眺望はとても良い。関東平野の北限に当たるところだから、眼下には筑波研究学園都市、土浦市などを見下ろし、晴天で空気が澄んでいれば東京まで見渡せる。特に冬は夜景がすばらしいそうで、10月から1月まで、ロープウェイが夜間運行を実施している。11月からはシャトルバスの夜間臨時便も出るという。都心の会社を早引けして、つくば駅17時30分のバスに乗れば、日帰りで夜景鑑賞デートができる。
私のオススメはロープウェイから眺める田園風景だ。夏のこの時期、黄緑色の水田が広がり、小さな丘が点在する。その風景は水田の海に浮かぶ小島のようで、「陸の松島」あるいは「陸の瀬戸内」とでも呼びたいほど。豊かな穀倉地帯を見れば、ここで作った米を食べたいと思うことだろう。ちょっと重いけど、米と漬物を買って明るいうちに帰ろう。つくばエクスプレスの絶景車窓「田んぼアート」(参照リンク)が待っている。
今回の電車賃
筑波山きっぷ 4300円(大人、秋葉原発の場合)。つくばエクスプレス各駅からつくば駅、つくば駅から筑波山口までのバス往復乗車券と、筑波山エリアのバス、ケーブルカー、ロープウェイに乗り放題になる。2日間有効。
著者プロフィール:杉山淳一
肉食系鉄道ライター(魚介類が苦手)にして、前世からの鉄道好き。生まれて間もなく、近所を走っていた東急池上線の後をついていったという逸話あり。曰く「いつもそばを走ってたから、あれが親だと思った」
コンピューター系出版社でゲーム雑誌の広告営業を経験した後、フリーライターとなる。オンライン対戦ゲーム、フリーウェア、PCテクニカルライティングなどデジタル系の記事を専門とし、日本初のEスポーツライターとしてオンライン対戦ゲーム競技を啓蒙する。
趣味は日本全国の鉄道路線探訪で、現在の路線踏破率は約8割。著書は『もっと知ればさらに面白い鉄道雑学256(リイド社)』『知れば知るほどおもしろい鉄道雑学157(リイド社)』『A列車で行こう8 公式ガイドブック(エンターブレイン)』など。
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