老後に心配なことは?――若い世代ほど増える「生活費」
世界でも有数の長寿国、日本。定年後も長い第二の人生が待っている人が多いだろうが、老後についてどんな意識を持っているのだろうか。C-NEWS編集部調べ。
厚生労働省によると、日本人の平均寿命は男性79.29年、女の平均寿命は86.05年(参照リンク)。60歳前後で定年を迎えたとしても、第二の人生が数十年残っていることになる。定年が視野に入ってきた人たちは、老後に対してどのような意識を持っているのだろうか。
C-NEWS編集部の調査によると、40歳〜59歳の男女に「あなたにとって『老後』はいつからですか?」と尋ねたところ、男性の上位は「65歳を過ぎたら」(31%)、「自分が完全に仕事を辞めたら」(31%)、「自分が定年を迎えたら」(18%)。一方、女性の上位は「65歳を過ぎたら」(27%)、「配偶者が完全に仕事を辞めたら」(20%)、「60歳を過ぎたら」(15%)、「自分が完全に仕事を辞めたら」(15%)だった。男女とも、仕事の定年だけではなく年齢も大きな基準となっているようだ。
「『老後』にしたいこと、楽しみにしていることは何ですか?」と聞くと、最も多かったのは「趣味を楽しむ」で57%。以下、「のんびりする」(50%)、「国内旅行に行く」(47%)、「夫婦で過ごす」(39%)、「海外旅行に行く」(32%)、「音楽・映画・演劇を楽しむ」(31%)が続いた。多くの項目で男性より女性の比率が高く、老後に積極的な展望を描いている女性が多いことがうかがえる。
「『老後』について心配なこと、不安に感じていることは何ですか?」と聞くと、トップ3は「自分の健康」(73%)、「生活費」(60%)、「家族の健康」(57%)だった。年代別に見ると、「生活費」の比率は年代が下になるほど高くなっている(50代後半47%、50代前半60%、40代後半61%、40代前半73%)。
インターネットによる調査で、対象は40歳〜59歳の男女1000人(男性500人、女性500人)。調査時期は8月6日と7日。
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