矢野経済研究所は1月6日、「ギフト市場に関する調査結果」を発表、2008年のギフト市場規模は前年比0.4%増の17兆300億円となったことが分かった。中元や歳暮などの儀礼的贈答は減少しているものの、カジュアルなパーソナルギフト市場が拡大していることから、微増ではあるが前年実績を上回った。同研究所では、2009年も同0.1%増の17兆500億円と増加すると見込んでいる。
2008年のギフト市場を分野別に見ると、「中元・歳暮」が前年比0.5%減の5兆8800億円、「法人ギフト」が同0.9%減の2兆2100億円、「パーソナルギフト(フォーマル)」が同1.1%減の5兆5400億円と減少する一方、「パーソナルギフト(カジュアル)」は同6.3%増の3兆4000億円と大幅に増加している。
矢野経済研究所ではその背景について、「近年のギフトの最大の特徴は『カジュアル化』であり、義務的・形式的ないわゆる“贈答品”が減少している。そのため、ギフトは『贈らなければならない』という『建前』ギフトから、『贈りたい人・大切な人が本当に必要としている品、受け取る人が喜ぶ品を、心を込めて丁寧に選ぶ』という『本音』のギフトへシフトしている」と分析している。
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