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コラム

そこは生活を設計する場 IKEA人気の秘密郷好文の“うふふ”マーケティング(3/3 ページ)

日本でも次々と店舗をオープンさせている、スウェーデンの家具チェーンIKEA。世界中で人気を集めるIKEAだが、何が消費者たちを引きつけているのだろうか。新三郷店で行われたプレスカンファレンスに参加して、その秘密を探った。

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生活を組み立てる

 フラットパックを開けると、商品がピタッと合理的に詰まっている。IKEAのデザイナーは、フラットパックに収まった状態からデザインすると聞いていたが本当だなと感心。組み立ても超合理的。引き出しのスライドレールを側板にはめ、後板と天板をはめて、あっという間に筐体が完成。

 「すごい!」と思ったのが引き出し。下部と側面になる部分が1枚の鉄の板で、よいしょっと両側面を手で90度に折り曲げる。前後の板をさしこんで、爪を折って完成。6段分作るのはちょっと大変だった。

 汗を流しながら、私は「机周りをどう片付けるか。あれは捨てよう。そこにこれを入れて、そこはああして……」とあれこれ考えていた。家具を組み立てながら、私は“生活”を組み立てていた。

 分かった。IKEAの楽しさとは、生活を組み立てるための物語、会話、デザイン、制作作業にある。それはグローバルにどの国民にも共通するもの。ローカルな生活が違っていても、それが同じだからみんな楽しい。「とりあえず行けや」ではなく、生活を組み立てる場、IKEAなのであった。

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