大阪南港−新門司港間でフェリーを運航する名門大洋フェリーは8月18日、太陽光発電システムと陸上電力受電システムを同社のフェリーふくおか2に試験搭載したと発表した。設計・施行を行ったのは寺崎電気産業で、両社によると、船舶向け太陽光発電システムとしては世界最大級、陸上電力受電システムは国内初だという。
船舶への太陽光発電システムならびに陸上電力受電システムの試験搭載は、国土交通省の2009年度「内航運航合理化・利便性改善実証実験」として計画された。
フェリーふくおか2に搭載された太陽光発電システムは発電出力50キロワットで、船内電気系統に直結して消費電力の一部をまかなう。陸上電力受電システムは、停泊中は船内発電機を完全停止し、陸上から供給される最大650キロワット、AC6600ボルトの高圧電力を甲板に設置されたケーブルリール経由で受電して荷役作業などに使用するというもので、船内発電の電力と陸上電力とは無停電で切り替えることができる。
両社によると、これらにより船内発電機の燃料消費量を年間約9万9000リットル、約6.8%削減でき、CO2排出量を年間約290トン削減できるとしている。
関連記事
- 太陽光発電と新エネ技術が一堂に結集――PVJapan 2010
太陽光発電の総合イベント「PVJapan 2010」が6月30日から7月2日までの3日間、横浜のパシフィコ横浜で開催されている。同時開催の「第5回 新エネルギー世界展示会」とともに、展示会場の模様をレポートする。 - 太陽光発電世界1位――ドイツのソーラー事情
世界1位の太陽光発電大国となったドイツ。太陽電池生産は年率50%のペースで増えており、経済危機の中でも成長産業として有望視されている。具体的にどう使われているかリポートしよう。 - 2009年太陽電池出荷量は20.5%増と過去最高を更新――太陽光発電協会調査
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.