東京商工リサーチは11月9日、「女性社長に関する調査結果」を発表、全国の女性社長数で企業数を割った女性社長率は10.1%であることが分かった。都道府県別に見ると、最も比率が高かったのは「東京都」で12.7%。以下、「神奈川県」が11.5%、「福岡県」が11.3%、「大阪府」が11.0%と大都市圏が上位。一方、最も低かったのは「岐阜県」で6.4%だった。
産業別の構成比を見ると、飲食業や教育関連などを含む「サービス業他」が34.8%で最も高く、「小売業」(16.2%)、不動産業(14.4%)、建設業(10.4%)と続いた。
女性が社長を務める企業の売上高の上位5社は、トップがおもちゃ販売の「日本トイザらス」(モニカ・メルツ社長)、2位がガソリンスタンド経営などを行う「一光」(矢野裕美子社長)、3位がパチンコホール経営の「平成観光」(東野房子社長)、4位が出版大手の「講談社」(野間佐和子社長)、5位が人材派遣大手の「テンプスタッフ」(篠原欣子社長)だった。
また、女性社長の上場企業は29社。11月5日時点での東証の上場企業数は2293社なので、大企業ではまだ女性社長の割合は低いようだ。
女性社長の名前、最も多いのは「和子」
女性社長の出身大学を見ると、最も多かったのは「日本大学」。以下、「青山学院大学」「慶應義塾大学」「日本女子大学」「早稲田大学」「共立女子大学」「同志社大学」「立教大学」が続いた。上位に私立大学が並んだが、国公立大学で最も多かったのは31位の「東京大学」だった。ちなみに女性社長の名前では「和子」が最も多くなっている。
東京商工リサーチでは「これまで女性社長は、会社経営を親や配偶者などから事業を引き継ぐ同族継承パターンが多かった。しかし最近は、生活や地域に密着したユニークな視点、肩書きや属性にとらわれない人脈を活用してビジネスを立ちあげるケースも出ている」とコメントしている。
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