コラム
中国を苦手にするニッポン。その理由は“分かろう”としないから:郷好文の“うふふ”マーケティング(3/3 ページ)
先日、中国企業との経営統合を発表した日本のPR会社ビルコム。大企業でも中国でのマーケティングには苦戦している中での大胆な決断だが、この背景には何があるのだろうか。ビルコムCEOの太田滋氏にその理由を聞いてみた。
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だから太田さんはいつも外を意識する。南青山にある本社でも、時間があれば骨董通り裏手の「蔦珈琲店」に出て、自社の経営を振り返る。数カ月に1度は沖縄のカフェ「浜辺の茶屋」でアジアの海を眺めて構想を練り、数年に1度はホノルルのレストラン「ミッシェルズ」で太平洋を臨み、グローバル10年戦略を考える。その結果、上海の10年来の知己の企業経営者とともに、外を向くビジョンを1つにすることになったのだ。
「週に1度くらい、ベランダで考えていて眠れなくなるんです」
ビルコムの社名の由来は「Building Communication」、マーケティングの基本である。そして、それを達成するためには、市場の心理を深く理解することが欠かせないのである。
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