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就職活動はむしろ、もっと長期化させるべき(2/2 ページ)

「2013年春入社の新卒採用について、日本経団連はエントリー受付や説明会の開催を12月以降にするように会員企業に求める」という報道があった。これによって学生の就職活動時期は1年間から10カ月間に短縮されるわけだが、問題は解決するのだろうか。

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就職活動時期はむしろ長期化させるべき

 真の問題とは「学生が持つ職業に関する情報が少ないこと」だと考えます。そして解決策は、「今よりも、もっと就職活動時期を長期化し、職業に関する情報をたくさん与えること」ではないでしょうか。

 例えば、大学1年生からでもエントリーを受け付け、会社説明会にも参加できるようにする。日本経団連の会員企業が率先して、大学などのキャリアセンターに出向いて職業に関する講座などを提供する。選考のための“なんちゃってインターン”ではなく、大学1年生からそれも少なくとも1カ月以上の職場見学や職業体験の機会を、無償で学生に提供する仕組みを全体で作る。

 ほかにもさまざまなアイデアがあるでしょうが、これによって学生が各々の状況に合わせて、また大学生活との両立を図りながら、就職に備えた勉強や活動に取り組めるようになるのではないかと思います。いずれも企業側の負担が増すのでしょうが、未来の顧客としての学生の満足、あるいはCSRの観点から見れば、積極的に取り組むべき課題です。また、就職協定や倫理憲章がこれまでずっと時期の設定という問題に終始してきて、毎度同じようないたちごっこを繰り返しているわけで、そろそろ根本的な対応策を打ち出すべきです。(川口雅裕)

 →川口雅裕氏のバックナンバー

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