コラム
「いいね!」を社内で――Facebookから学びたいこと(2/2 ページ)
社内SNSのようなコミュニティを作っても、活発に投稿がされ続ける例はあまりないという筆者。活性化のカギは、たくさんのシンプルで前向きな反応にある、と説く。
反応の多さがコミュニティ活性化への第一歩になる
「コミュニケーションを取るより前に大切なのは、反応をすることである」とFacebookから学ばねばならないのだと思います。「いいね!」は、短く肯定的な反応です。たったこれだけのことが書く、投稿する動機になる。理由も感想もいらない、反論や疑問などではない、相手に非常にシンプルな承認のメッセージを送ることが重要だと教えてくれています。
イントラネットで投稿されたものに対して、見たら「見たよ」「アリガトウ」「やった!」「惜しい!」「スゴイ」「今度は頑張ろう」と、ひと言だけ前向きの言葉を書き込む。オフィスでは1人1人の言動や起こったことに対して、言葉はもちろん表情や身振り手振りを交えて気持ちを表す。ある人が抱く喜怒哀楽の感情に、しっかりと気持ちをシンクロさせていったんは同調、共感する。こういった反応の多さが活性化への第一歩だと考えられます。
日常的に1人1人に起こる成功や失敗は、全体が目指す大きな目標に比べれば大したことはないかもしれないですが、それに対して「大したことではない」という顔や態度をとらない。その頑張りは特筆すべきことではないかもしれないし、日々の出来事に一喜一憂している場合ではないかもしれないですが、無反応や無感動がクセになり、非承認や叱責を続けているのでは組織には賑わいも活性も生まれない。盛り上がるソーシャルメディアを見ていて、そう感じるわけです。(川口雅裕)
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