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会社が知りたいのは“あなた”――「志望動機」の書き方教えます:吉田典史の時事日想(4/4 ページ)
就活のエントリで誰もが苦しむ「志望動機」。しかし、学生は会社について書きすぎるという問題点があると筆者は指摘。大切なのは、自分自身を売り込むことなのである。
具体的な企画は書くべきか
最後に。就活支援をするコンサルタントの中には、「志望動機」に「具体的な企画を書くように」と指導をしている人がいる。それを受けて、企画らしきものを書く学生がいる。
だが、私はこの指導に賛成できない。会社によって違いはあるが、多くは新卒の試験において面接官は「具体的な企画」をさほど求めていないのだ。むしろ、前述の例でいえば、(3)や(4)のような、あなた自身の考え方や行動パターンを知りたいのである。
仮に例えば、(4)を読んだ面接官が、例えば「きめ細かな指導とはどのようなものですか」と聞いてきた時には、次のようなことを言えばよい。これで十分で、これ以上、具体的な企画を考える必要はない。
「国語の教科書を学習する時に、1つの単元を終えたらそのまま次に進むのではなく、必ずそこで何度も繰り返し学習をしていくことで、確実に着実に力を付けさせてあげたいと思います」
さて、あなたの「志望動機」は大丈夫だろうか。
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