震災後、買いだめをした理由は何ですか?
東日本大震災後、多くの店舗で買いだめが起こったが、その理由としては「実際に店頭で商品が足りなくなっていたので」が最も多かった。クロス・マーケティングとリサーチ・アンド・ディベロプメント調べ。
東日本大震災後、多くの店舗で買いだめが起こったため、「欲しいものが手に入らない」といった不満が生まれることとなった。なぜ、買いだめが起こったのだろうか。
クロス・マーケティングとリサーチ・アンド・ディベロプメントの調査によると、震災後に買いだめをした首都圏に住む人に「買いだめ行動のきっかけ」を尋ねたところ、最も多かったのは「実際に店頭で商品が足りなくなっていたので」が61.5%と断トツ。「情報よりも、棚に商品がないという目で見た事実が不安感をあおり、消費者を買いだめに走らせ、さらなる品不足を生んだと思われる」(クロス・マーケティング、リサーチ・アンド・ディベロプメント)。
2位以下は「地震の影響で品不足、値段が上がると考えたのであらかじめ」が31.5%、「しばらく外出できなくなるかもしれないから」が18.4%、「テレビや新聞などマスコミの報道で品不足と知ったから」が16.2%、「友人や近所の人から品不足と聞いたから」が9.2%で続いた。
消費マインドが大きく低下
震災は消費者心理にどのような影響を与えたのだろうか。
震災前(2010年10月)と震災後(2011年4月)の消費意識・態度の変化を調べたところ、「買い物は計画的にする方」という人は55.7%と、震災前より8.4ポイント増加していた。一方、「買い物が好きな方で、楽しんでいる」は16.7ポイント減の42.6%、「電車やクルマを使ってよくショッピングに出かける方」は9.6ポイント減の30.6%、「はやっている店・評判の店にはとにかく行ってみたい」は8.2ポイント減の20.7%となっていた。
需要が増えたのは震災直後の買いだめだけのようで、クロス・マーケティングとリサーチ・アンド・ディベロプメントでは「消費マインドが大きく低下している」とコメントしている。
インターネットによる調査で、震災後調査の対象は首都圏40キロ圏に住む18〜75歳男女3088人。調査期間は4月8日から11日。震災前調査の対象は首都圏40キロ圏に住む18〜75歳男女4260人。調査期間は2010年10月20日から11月1日。
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