エンターブレインは10月26日、『ソーシャルゲームユーザー白書2011』を発表。それによると、2010年のオンラインゲームコンテンツ市場規模は前年比37.3%増の3202億円となったことが分かった。特にソーシャルゲーム市場が前年比439.2%増の1120億円と著しく成長したことが、市場全体の拡大に貢献している。
3人に1人が課金経験者
“基本無料”をウリに集客し、後にアイテム販売やガチャ(くじ引き)で課金を誘うデザインとなっていることが多いソーシャルゲーム。ソーシャルゲームユーザーに課金経験を尋ねたところ、「課金している」は19.9%、「以前課金したことがあるが、今はしていない」が17.1%、「課金したことはない」が63.0%。3人に1人以上は課金経験があるようだ。
従来、ソーシャルゲームの大手プラットフォームであるGREEやMobage(モバゲー)はフィーチャーフォンでしか利用できなかったが、今年になってスマートフォンへの対応も進んでいる。
スマートフォンではApp StoreやAndroid Marketで数多くのゲームアプリが提供されているが、スマートフォンの保有意向を持つフィーチャーフォンでのソーシャルゲームユーザーに「スマートフォンに移行しても継続してソーシャルゲームを利用したいですか?」と聞くと、「利用したい」が83.3%と大多数だった。
エンターブレインでは「別の調査では、スマートフォンでソーシャルゲームを遊んでいるユーザーの3人に1人が、スマートフォンにしてからソーシャルゲームを始めたと答えており、今後、スマートフォンの普及が進むにつれ、ソーシャルゲームはさらに新規ユーザーを獲得していくと考えられる」とコメントしている。
インターネットによる調査で、対象は15〜59歳男女で、ソーシャルゲームを週2〜3日以上利用しているユーザー2000人。調査期間は9月17日から20日。
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