矢野経済研究所は1月6日、「呉服市場に関する調査結果」を発表。2010年の呉服小売市場規模は前年比9.4%減の3100億円となったことが分かった。
2006年の呉服催事販売大手企業の倒産と過量販売※の社会問題化を契機に縮小傾向にあり、市場規模は2005年(6100億円)の半分、ピーク時の1981年(1兆8000億円)の6分の1にまで減少している。
※過量販売……客の支払い能力を超えて次々にクレジット契約で購入させる悪徳商法。
販売チャネル別にみると、「チェーン専門店」(32.3%)と「一般呉服店」(24.8%)が上位。しかし、前年調査と比較すると、「チェーン専門店」「一般呉服店」がともに前年より割合が減少している一方、「直販・インターネット」は2.4ポイント増の15.6%、「その他」が1.1ポイント増の5.8%と増加している。
「その他」に含まれているのは、主に着付け教室での販売分。矢野経済研究所では「成人式や結婚式など“ハレ”の場での需要が中心となっていた呉服市場だが、これまで呉服市場が伸長しない要因とされてきた着付けの問題が、逆に新たな市場を創造し始めている」とコメントしている。
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