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結果を残してから理念を叫ぼう(2/2 ページ)

「うちの企業はここが問題だ!」「もっと社会貢献ができるような企業に生まれ変わるべき!」……そう想ったり、前向きに語ったりするのは構いません。しかし、自分が属している企業が、自分の考える「べき論」通りの動き方をしていない場合に、企業や同僚を責めるのは間違っています。

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同じ理念を口にしても……

 私がお世話になっている人の1人に、ドリームデザイン代表の石川淳哉さんがいます。彼は今、自らの会社を経営しつつ、実務は現場にほとんど譲り、被災地復興に一生懸命……いや、そんな言葉では語れないくらいコミット。政府の東日本大震災復興対策本部事務局とも連携した「助けあいジャパン」にも深く、深く関わっています。

 彼は結果を残した人です。起業し、多くの社員を抱える企業を作り上げましたから。そんな彼に、「僕は目の前にいる人を幸せにしたいんです」というようなことを口にしたら、「それは具体的にどういうこと?」と返されました。

 その後、「で、具体的に?」「で、その案は?」「で、何のために?」……と矢継ぎ早に質問が続きました。すると最後にまた「僕は目の前にいる人を幸せにしたいんです」ということに戻ってしまったんですよね。

 僕は言いました。「あれ、最初に戻っちゃいましたね。すみません、まだまだ想いが足りないってことなんですよね」

 すると彼は言いました。「いや、誰でもそうなります。突き詰めた理念は抽象的になりますから」

 彼は、僕が放った「具体案」や「具体的な役割」を実際に行動に転化し、しっかり結果に残している。だから、同じ理念を口にしても、説得力があるんです。間の過程がない人が、最後の理念を口にしても、ましてや他者を責めるのはただの使えない人なんです。表面上の言葉は同じであっても。(寺西隆行)

 →寺西隆行氏のバックナンバー

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