コラム
普通の企業は社員研修にいくら使っているか?(2/2 ページ)
経費削減と言えば、交際費や広告費がその対象となるのはよく知られているが、さて研修費は実際にどのようになっているのだろうか。
今後の企業の研修予算は?
私は、企業の研修予算はこれから上昇傾向になると予想する。1つには、外国人の雇用や海外進出が進んでいくと、外国の習慣や文化を理解することや、外国人との相互理解といった新たな学ぶべき課題が出てくること。
2つ目は、年金の支給開始年齢の引き上げとともに定年延長が進み、組織内の年齢差が最大50歳近く(65歳のベテランと18歳の新人)まで開くと、マネジメントに関する悩みが大きくなってくると考えられること。
3つ目は、定型作業がさらにIT化されたり賃金の低い新興国に移っていったりすると、高付加価値の仕事が求められるようになり、それには、これまでのような学習姿勢・意欲では難しいことである。とは言え、研修費だけを増やし続けることは出来ない。どのようなポリシーで予算の配分を見直し、戦略的な育成投資に振り向けるか。それが問われている。(川口雅裕)
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