震災の影響は予想より小さかった!? 2011年スポーツ用品市場は前年比1.3%減
矢野経済研究所は「スポーツ用品市場に関する調査結果」を発表、2011年の国内市場規模を前年比1.3%減の1兆2361億円と見込んだ。震災の影響で前年より縮小しているが、震災直後の予測より縮小幅は小さくなっているようだ。
矢野経済研究所は4月20日、「スポーツ用品市場に関する調査結果」を発表、2011年の国内市場規模を前年比1.3%減の1兆2361億円と見込んだ。東日本大地震による直接的被害に加えて、福島第一原子力発電所事故による電力不足、放射能漏れ問題が市場規模縮小の要因となった。
同研究所では、2011年6月時点では前年比7.9%減と予測していた。しかし、震災後に各カテゴリの業界団体やメーカー、小売店でプレーの自粛ムードを断ち切るための復興支援活動が行われたことや、個人レベルでも「自粛するのではなく、普段通りにプレーすることが復興につながる」という認識の変化が市場を活性化させ、市場の縮小幅を小さくしたという。
プラス成長しているカテゴリも
カテゴリ別に見ると、最大市場のゴルフは前年比6.4%減の2422億8000万円となった。ゴルフ離れに加えて、震災後のプレーの自粛ムードが影響を与えた形だ。しかし、5月過ぎから市場は回復基調となり、節電を目的とした工場などの輪番休業制によって平日のゴルフ場稼働率が向上したことなどがプラスに働き、矢野経済研究所では「当初の予測よりも震災の影響は少なかった1年であった」と分析している。
全体の市場が縮小する中、「アウトドア」や「スポーツシューズ」などはプラス成長となった。「アウトドア」は2008〜2010年の山ガールブームでエントリーした層がステップアップした購買行動をみせていること、「スポーツシューズ」はランニング人気に加えて、はいて歩いているだけで、運動効果が期待できるというトーニングシューズのヒットが市場をけん引している。
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