創業100年以上の企業は2万7441社、最古は飛鳥時代創業
東京商工リサーチの調査によると、2012年時点で創業100年を超える企業は2万7441社。最も創業が古い企業は社寺建築の金剛組で、飛鳥時代の578年に創業されたようだ。
東京商工リサーチは8月2日、「全国老舗企業調査」の結果を発表。2012年時点で創業100年を超える企業は2万7441社あることが分かった。創業から「100年以上200年未満」が2万4924社と大半で、「200年以上300年未満」が835社、「300年以上400年未満」が582社で続いた。「500年以上」も158社あるようだ。
業種別に見ると、最も多かったのは「清酒製造業」で763社。以下、「旅館・ホテル」が634社、「呉服・服地小売業」が598社、「酒小売業」が539社、「貸事務所業」が532社、「建築工事業」が488社で続いた。
最も古い企業は飛鳥時代に創業
宗教法人を除くと、最も創業が古かったのは社寺建築の金剛組(大阪府)。四天王寺建立のため、飛鳥時代の578年に創業した。2位は587年創業のいけばなの池坊華道会(京都府)、3位は705年創業の旅館の西山温泉慶雲館(山梨県)だった。創業が古い上位30社のうち13社が湯治場の老舗旅館で、東京商工リサーチでは「1000年以上も前から温泉が町を興し、地域の中心に育っていたことがうかがえる」とコメントしている。
国内証券取引所に上場する創業100年以上の企業は469社と、全体の1.7%。上場企業で最も創業が古かったのは中堅ゼネコンの松井建設(東京都)。創業は1586年で、江戸時代末期まで前田藩に仕え、関東大震災を機に東京へ進出。本願寺築地別院復興工事(1934年竣工)や小田原城復元工事(1960年竣工)などを手掛けた。2位は「住友金属鉱山」(東京都)で1590年、3位は「養命酒製造」(東京都)で1602年だった。
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