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知ってますか? 東京駅の意外な歴史知っておきたいニュースな言葉(3/4 ページ)

復原工事をしていた東京駅が、“新たな顔”としてスタートする。通勤などで東京駅を利用している人は多いと思うが、東京駅の歴史を知っている人は少ないのでは。そこで営業を開始した大正時代にスポットを当て、東京駅がどのように設計されたのかを紹介しよう。

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駅舎をなんとかひとつに

大手町:その後、バルツァーの案は日本人に引き継がれたんだ。当時「日本近代建築の父」と呼ばれた辰野金吾さんに託され、彼の最初の案はこんな感じだったんだ。


辰野金吾さんが設計した中央停車場駅(第1案)。写真は9月23日に開かれた東京ステーションフォーラムで使用されたもの

マコ:あ、4つの駅舎が1つになってる。なんだかディズニーランドみたいですねー。

大手町:バルツァーとは違って、辰野さんは駅舎をなんとかひとつにしようという思いが感じられるよね。ただ基本的には平屋の設計……なぜならあまり予算がなかったんだ。

 下の写真を見てくれるかな。これが辰野さんの第2案。3つの駅舎を1つにつなげただけ……という厳しい見方もできるよね。


辰野金吾さんが設計した中央停車場駅(第2案)。写真は9月23日に開かれた東京ステーションフォーラムで使用されたもの

大手町:でも日露戦争の影響で、設計を変更することができたんだ。

マコ:どうしてですか?

大手町:日露戦争が終わって、兵士の凱旋パレードが中央停車場の前で行われることになったんだ。そこで当時のお偉い人は「みすぼらしい駅舎ではダメだ」と思ったんだろうね。たくさんの予算がつくことになって、その結果、3階建ての駅舎になったんだ。


1914年に開業した東京駅(出典:東日本旅客鉄道)

マコ:3つの駅が1つの駅になった、という感じがしますね。

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