インフルエンザに“予防”格差!? 予防接種と所得の関係
大人なら1回あたり3000〜3500円ほどかかるインフルエンザの予防接種。世帯所得によって、その接種意欲には違いがあるようだ。QLife調べ。
インフルエンザが流行する時期が近付いてきた。インフルエンザの予防接種や治療法についての意識はどのようになっているのだろうか。
QLifeの調査によると、「昨年、予防接種をした」という割合は39.0%。「今年、予防接種をしますか」と尋ねたところ、「すでにした」は11.4%、「するつもり」は34.8%と、合わせて46.2%に接種意欲があることが分かった。世帯所得別に見ると、所得が高くなるほど接種意欲が高まっており、401万〜600万円では41.6%だったが、1001万円以上では50.4%と10ポイント近くの差が付いていた。
インフルエンザの予防ワクチン接種は、大人1回で3000〜3500円が一般的。予防接種の値段について聞くと、「高い」が60.2%、「適正」が38.4%、「安い」はわずか1.4%。世帯所得別に見ると、所得が低くなるほど「高い」の割合が増えており、1001万円以上で「高い」は51.2%だったが、401万〜600万円では67.2%だった。
個別の意見では、「家族が多いので2万円近くかかってしまう」「シルバーには補助金が出るのに、子どもに出ないのが納得できない」「効くかどうか分からないのに、バクチと一緒だ」「安過ぎても、人がたくさん殺到しそうなのでこれくらいが妥当だと思う」「1週間仕事を休むより安い」といった声があった。
QLifeでは「病気の“予防”格差が生まれ始めていると考えられ、特にインフルエンザのような感染症においては個人レベルだけでなく集団レベルでの格差が始まっている可能性がある」とコメントしている。
知っているインフルエンザ治療薬は
主なインフルエンザ治療薬の認知度を調べたところ、「使ったことがある」と「聞いたことがある」を合わせた割合が半数を超えていたのは「タミフル」(97.6%)と「リレンザ」(69.4%)。「イナビル」(16.6%)や「シンメトレル」(12.3%)、「ラピアクタ」(9.4%)はそれほど高くはなかった。
インターネットによる調査で、対象は一般生活者1000人(世帯所得401万〜600万円が250人、601万〜800万円が250人、801万〜1000万円が250人、1001万円以上が250人)。調査期間は11月9日と10日。
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