少数ながら目立つネット銀行の躍進――全国メーンバンク調査
帝国データバンクの調査によると、企業がメーンバンクと認識している金融機関のトップは4年連続で「三菱東京UFJ銀行」であることが分かった。一方、少数ながらネット銀行の躍進も目立っていた。
帝国データバンクは11月29日、全国メーンバンク調査の結果を発表。企業がメーンバンクと認識している金融機関のトップは「三菱東京UFJ銀行」で10万4074社だった。2009年の調査開始以来4年連続のトップだが、シェアは前年比0.09ポイント減の7.29%と3年連続減少した。
以下、2位は「三井住友銀行」で8万211社(シェアは前年比0.11ポイント減の5.62%)、3位は「みずほ銀行」で6万528社(同0.07ポイント減の4.24%)、4位は「りそな銀行」(同0.04ポイント減の2.09%)、5位は第二地方銀行の「北洋銀行」(同0.01ポイント減の1.73%)だった。9月に第二地方銀行の岐阜銀行と合併した十六銀行が前年の29位から25位にランクアップした。
少数ながら目立つネット銀行の躍進
企業がメーンバンクと認識している金融機関を業態別に見ると、「地方銀行」が38.62%と最も多く、「信用金庫」(23.39%)、「都市銀行」(20.51%)、「第二地方銀行」(10.86%)と続いた。都市銀行や第二地方銀行、信用金庫がシェアを落とす一方、地方銀行は前年比0.34ポイント増と伸ばした。
また、少数ながらネット銀行の躍進も目立っており、「ジャパンネット銀行」が前年比22.17%増の259社、「楽天銀行」が同47.69%増の96社、「住信SBIネット銀行」が同96.88%増の63社と大きく伸ばしている。
帝国データバンクでは「中小企業のより身近なパートナーとなるはずの信金や第二地銀のシェア減少からは、企業から見れば頼れるメーンバンクの選択が難しくなっているという事態も見え隠れする。唯一メーンバンクとしての存在感を増している地方銀行が、いかに企業を支え、地域経済・国内経済を立て直していけるかが、今後の焦点となりそうだ」とコメントしている。
関連記事
- 銀行員の年収はいくら? 最も高いのは「新生銀行」
銀行員はどのくらいの給与をもらっているのだろうか。東京商工リサーチの調査によると、銀行109行の2010年3月末の平均年収は、前年同期比3.8%減少していることが分かった。 - メインバンクに「満足」8割、理由はATMの台数と立地
マイボイスコムの調査によると、メインバンク利用の上位3位は「地方銀行」「三菱東京UFJ銀行」「郵便局」。ATMの立地などに満足しているが、手数料に不満の声もあるようだ。 - 取引の絞り込み? メーンバンクがメガバンクの企業の割合が減少
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.