ワークシェアリングとは違う? 次世代の働き方「コラボワーク」とは:これからのことがよく分かるコラム(1/5 ページ)
次世代の働き方として注目されている「コラボワーク」をご存じだろうか。多くの人は「ワークシェアリングと同じようなもの」と受け止めているようだが、実は違う。事例を紹介しながら、コラボワークについて紹介しよう。
著者プロフィール:
仲川 薫
1999年にマーケティングリサーチ会社入社。 2005年にリクルート入社。 インターネットマーケティング局、企画、システム企画、 システム統括などのマネージャーを経て、2011年に『フロムエーナビ』『みんなの求人板』グループマネージャー 。2012年4月より『タウンワーク』編集長。2013年よりリクルートジョブズメディアプロデュース統括室長として執行役員に就任。
2013年1月10日にリクルートホールディングスが主催した「第4回トレンド発表会」。アルバイト、パート、派遣から正社員まで、多種多様な雇用領域における人材採用に関する総合サービスを展開しているリクルートジョブズからは、「コラボワーク」という働き方を2013年のトレンドとして発表した。
新たな労働力の必要性に迫られる労働市場の現状
下の図を見ていただきたい。労働力人口の年齢構成比を見ると、2010年に8.4%を占めていた15〜24歳は2020年には7.8%へ、25〜35歳は20.0%から16.8%へと減少すると予測されている。
一方、65歳以上の労働者の占める割合は2010年で8.9%、2020年には10.7%に上昇。今から約7年後には、45歳以上の労働者が実に半数以上を占めることになり、以前から課題であった主婦やシニアの活躍が今後、より一層期待される。
幸運なことに、女性やシニアの働く意欲は高い。厚生労働省が2009年に行った「子育て期の男女への仕事と子育ての両立に関するアンケート調査」によると、第一子出産後の復職率は26.8%。妊娠・出産前後に退職した方の退職理由のうち、26.1%は「育児や家事のため就業を断念」と回答しており、働きたいのに働けていない女性の姿が浮き彫りになった。
また、内閣府が2008年に60歳以上の男女に行った「高齢者の地域社会への参加に関する意識調査」によると、実に36.8%もの人が「働けるうちはいつまでも働きたい」と回答している。
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