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イニシャルコストとランニングコスト――住宅購入で注意すべきこととは?世の中の動きの個人資産への影響を考えてみる(2/3 ページ)

アベノミクス効果に期待して、住宅の購入を検討している人もいることでしょう。今回は、住宅購入時のイニシャルコスト(初期費用)とランニングコスト(維持費用)について考えてみましょう。

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誠ブログ

マンションはランニングコストがかかる


(写真と本文は関係ありません)

 分譲マンションと一戸建を比較してみましょう。

 一般的に同じエリアにあるマンションと一戸建てでは、土地代の負担が大きい分、一戸建ての方がイニシャルコストが高くなるケースがほとんどです。しかし、長い年月のトータルで見るとどうでしょうか?

 分譲マンションは共同生活ですから、玄関や廊下、エレベーターや立体駐車場などの、自分の部屋以外の共有スペースは、住人全員で維持管理をします。その維持管理にかかる費用や修繕積立金や駐車場代などが、毎月払う「ランニングコスト」になります。

 仮に、それらのランニングコストが月3万円かかるとすると、これがバカにならない金額なのです。単純に計算してみても、毎月3万円なら30年間で1080万円、40年間なら1440万円です。1400万円というと家一軒分くらいのレベルです。

 「イニシャルコストが安いから」という理由だけで分譲マンションを買うのは危険、と言われるのは、このランニングコストがあるからなのです。

光熱費1万円の差をイニシャルコストに換算すると?

 光熱費も、家の作り方によってかかる金額が変わるランニングコストのひとつです。最近の「高気密高断熱の家」などに代表される「省エネルギー住宅」などは、毎月の電気代・ガス代などの光熱費がとても少なくてすみます。さらに太陽光発電などを上手く組み合わせれば、ほとんどエネルギーコストがかからない家ができる場合もあります。

 例えば、毎月の光熱費が「2万円かかる普通の家」と「1万円ですむ高性能な家」で比較してみましょう。わずか1万円の差ですが、40年間住むと仮定すると、2万円の光熱費だと総額960万円、1万円では総額480万円。この差を初期コストに換算すると、およそ300万円にもなります。

 つまり、毎月1万円の光熱費が節約できるのであれば、初期費用で300万円余計にかけたとしても、40年間で換算するとだいたい同じくらいになるということです。

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