英語だけではダメ? 海外で活躍するために必要なこと――田村耕太郎さんの話:仕事をしたら“なんちゃってグローバル君”がいた(1)(5/6 ページ)
「グロバール化に対応するために、英語を勉強しなくては」と考えている人も多いだろう。ビジネスパーソンにとって英語力アップは大きな武器になると思うが、本当にそれだけでいいのだろうか。海外事情に詳しい識者に、グローバル人材になるための方法を聞いた。
――近い将来、いまの仕事がなくなるかもしれない……。サラリーマンにとってこのことは不安というよりも、“恐怖を感じる”という表現がピッタリくるのでは。失業率の上昇が見込まれる中で、私たちはどのように対応すればいいのでしょうか。
田村:「戦略」を練らなければいけません。では、戦略とは何か。これは戦いを省くことなんですね。戦わない道を見つけること……例えば、新興国の人たちやロボットと戦うことから逃げる。戦っても、勝てないですからね。
グローバル化、テクノロジーの進化は、簡単に差別化できません。世界のどこかで成功した差別化はあっという間に真似されてしまう。いいアイデアはすぐにシェアされるし、すぐにコピーされる。ではどうしたらいいのか。私たちに残された戦い方は「時間の差別化」しかありません。常に先を走っていないと、無駄な戦いに巻き込まれてしまう。そのためにはイノベーションが必要になってくるのです。
ではイノベーションと聞いて、誰を思い浮かべますか? 多くの人は、アップルの創業者、スティーブ・ジョブスの名前を挙げるのではないでしょうか。そのジョブスはイノベーションについてこう言いました。「点と点をつなげる」と。例えば、iPhoneの中に入っている新しいモノは多くありません。いまあるモノをつなげることによって、これまでにない新しいモノをつくりあげました。私たちは「どうすればイノベーションを起こせるか」――そうしたことを常に考えなければいけません。でないと、ロボットに負けてしまうでしょう。
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