「シャア専用オーリス」はクルマに新しい価値をもたらすか?:これぞクールジャパン!?(1/2 ページ)
トヨタのコンパクトカー「オーリス」とアニメ「機動戦士ガンダム」のコラボカーがついに市販された。2万6000人超のファンの声を反映したクルマの出来栄えやいかに?
トヨタマーケティングが進めていた「シャア専用オーリス」の市販モデルが、いよいよ10月1日に発売される(予約受付は8月26日から)。コンパクトカー「オーリス」に装着できるカスタマイズパーツは、2万6000人以上のファンの声を反映して生まれた。
お披露目には、劇中でシャア・アズナブルの声を演じた声優の池田秀一さん、SKE48の古川愛李さん、平将明衆議院議員らが登場。池田さんは「もうすぐガンダム35周年記念のイベントがあり、銀座をパレードするかもという話もある。もしもそうなったら、このオーリスで通常の3倍の速さでパレードに参加したい。いや、35周年は待てないな、すぐにもオーリスにのってドライブしたい」とコメントを寄せた。
1パーツだけでも「シャアのオーラ」感じられるデザイン
2012年8月、キャラクター&ホビーイベント「キャラホビ2012」に突如登場した「シャア専用オーリス CONCEPT」は、当初、イベント限定のショーカーかと思われていた。ところが、その反響の大きさから市販化へのプロジェクトへと進化した。2013年1月、トヨタとガンダム世界に登場するモビルスーツ製造企業ジオニック社の合弁会社としてバーチャルカンパニー「ジオニックトヨタ」の設立にいたる。
2万6000人を超える「ジオニックトヨタ社員」は、4回にわたって市販モデルのコンセプト作りやパーツのネーミング、デザインなどに意見を提出。そのいくつかは実際に反映されている。ジオニックトヨタ社員の2割は、そもそもクルマを持っていないという。
「シャアといえば3倍の速さ」「隊長機に相応しいブレードアンテナは必須」「ナビや起動音にはこだわってほしい」――プロジェクトを進めていくうちにトヨタの担当者は、ファンが持つ「シャア・アズナブル」のイメージが千差万別であることに気付いた。そこで「シャア専用オーリス MS-186H-CA」は、1台のクルマ(完成車)として販売するのではなく、ファンが自分のイメージどおりのクルマ作りを楽しめるように、いわゆる「アフターパーツ」として17種のカスタマイスパーツや限定カーナビ、限定フロアマットなどを販売することとした。
ベースとなるオーリスのグレードによって異なるが、全パーツを装着する場合のパーツ合計金額は83万3175円〜105万6825円(取り付け工賃を含まず)。車両価格と合わせると273万2175円(150X “C Package”)〜330万6825円(RS “S Package”)になる。
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