ビジネスパーソンに伝えたいことは?――ハフィントンポスト日本版の松浦茂樹編集長:働くこと、生きること(後編)(2/3 ページ)
「語るべきことがある人たち」の発信の場として、5月にスタートした「ハフィントンポスト日本版」。編集長の松浦茂樹さんは、メイン読者の団塊ジュニア世代をどのように見ているのだろうか。
未来に対して、なにかアクションをしかけるべき
ところで団塊ジュニア世代の目に、より生きづらくなっているようにも見える下の世代についてはどう映っているのか。
「現状はそういう世界なので、私のときよりもさらに厳しくなっている。というか、そもそも雇用の部分で言うと全体のパイが小さくなっているのは間違いないんだから、厳しくなるのは当たり前じゃないですか。まあ、そういう年に生まれちゃったんだから仕方がないですよね。自分も就職のときは氷河期と言われました。そこに恨みつらみをぶつけたところで変わらないので」
では、世代を超えてすべてのビジネスパーソンに伝えたいことは?
「ビジネスパーソンとしての部分で言うと、後ろを見ないでほしいっていうことですね。未来に対して、なにかアクションをしかけてほしいということ。まずそれに対して、自らの力で動いてほしい。他人任せじゃなく、各自がそれぞれの立場で未来に対してなにかしらのアクションを起こすこと、それが改善や変化につながっていくと思うんです。もちろん過去分析も必要ですけど、過去分析をもとに現状分析したところでなにも変わらない」
「人のそれぞれの生き方なので、別に現状に満足していないのだったら、僕はそれでもかまわないと思うんです。重ね重ねですが、そこは人の生き方ですから。でも、未来がこうあってほしいっていうプラン、例えば日本を大事にするプランでも、金持ちになるっていうプランでもいいですけど、そういうことを自分のなかに設定してやっていけるなら、ビジネスパーソンとしておもしろい人かなと個人的には思います」
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