連載
ビジネスパーソンに伝えたいことは?――ハフィントンポスト日本版の松浦茂樹編集長:働くこと、生きること(後編)(3/3 ページ)
「語るべきことがある人たち」の発信の場として、5月にスタートした「ハフィントンポスト日本版」。編集長の松浦茂樹さんは、メイン読者の団塊ジュニア世代をどのように見ているのだろうか。
みんなで幸せになろうよ
ちなみに松浦さんご自身は、自らの標語を持っているのだという。
「それは『みんなで幸せになろうよ』。『機動警察パトレイバー』というマンガの1巻に出ているセリフなんですけど、それをなし遂げられれば僕は仕事はなんでもいいと思っています。ずいぶん先かもしれませんが、最終的に世界がうまく治まる方向に到達点を置いておけば、どこでなにをしようがぶれないっていう解釈です」
「ザ・ハフィントン・ポスト・ジャパン」も、みんなで幸せになるための糸口になるだろうか。難しいことも多いのではないか?
「『ザ・ハフィントン・ポスト・ジャパン』をスタートさせて以来、いろんな人から『難しいでしょ』って言われるんです。でも、『日本人、そのセリフ好きね』としか思えませんでしたね。難しいって思ったら、なんでも難しくなっちゃいますから、個人的には『もっと気楽に行こうよ』と思います。それに『難しい』ばかりではつまらない世の中になるので、極力それは言わないようにしたいと意識しています」
(終わり)
松浦茂樹 (まつうら・しげき)
ザ・ハフィントン・ポスト日本版 編集長
1974年北海道札幌市生まれ。東京理科大学工学部経営工学科卒業後、大手自動車会社の宇宙開発事業部にて人工衛星のシステムエンジニアとしてキャリアスタート。その後ライブドアではポータルサイトの統括、コンデナストで日本版「WIRED」のウェブエディター、グリーで「GREEニュース」などを担当。2013年3月より現職。
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