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南場智子さんが語る、意思決定のスピードが大切な理由:『不格好経営』の著者が伝えたいこと(後編)(4/4 ページ)
会議をしていて「なかなか決まらないなあ」といった経験をしたことがある人も多いのでは。DeNAの創業者・南場智子さんは「意思決定は早いほうがいい」という。その理由は……。
IT業界のてっぺんを目指す
――今後、どんなことを考えていらっしゃいますか?
南場:私はこの2年間、仕事をしていませんでした。ただ家族の状況が改善してきたので、エネルギーと時間があり余ってきました。それをどうしたらいいのか分からないくらいあり余ってきたので、なにをしようかなと考えました。やはり、私はDeNAのチームが好きなので、このチームでIT業界のてっぺんを目指そうと思いました。
日本で生まれた会社が、ITの世界でてっぺんになる。それをどうしてもやりたいなと。この夢の途中で、降りるのはやっぱり嫌だなと思いました。それに自分の能力やいろんなものがまだだま使えるのではないかと思っています。いまは、その夢に向かって、がんばっていきたいなと。
よく「なぜナンバーワンになりたいのですか?」と聞かれるんですよ。でも陸上選手は一等賞を目指して、走りますよね。陸上選手に「なぜ一等賞を目指すのですか?」とは聞かないと思うのですが、それと同じくらい事業をやっているからには「一等賞になる」ことを当たり前のように思っているんですよ。そういう会社が日本から生まれてくると、いろんな意味で日本への恩返しになるのかなと。
ただ日本人だけでやっていてもダメで、チームが真からグローバルにならないと世界市場では戦えません。まずは、そこが大きなチャレンジだと思っています。
(終わり)
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