インタビュー
注目されている「広告」にはワケがある――それは:仕事をしたら“広告のツボ”が見えてきた(前編)(4/8 ページ)
いま、世界ではどんな広告が注目されているのだろうか。広告事情に詳しい、河尻亨一さんは「世界最大級の広告祭『カンヌ』で受賞した作品をみると、ある傾向が見えてきた」という。その傾向とは……。
河尻:そして選ばれた1人は、なぜかサッカー場に。スタジアムのピッチに入ると、大型ビジョンに「合格」であることが映し出され、そこで初めてその人は知るわけです。自分がハイネケンで働けることを。
それだけではないんですよ。スタジアムに詰め掛けていた観客が一緒になって喜ぶんですよね。最後の最後までドッキリを貫いているのですが、採用自体はドッキリではない。
土肥:面接官も面接に来ている人も、そして観客も……すべての人がCMに「参加」しているわけですね。
河尻:はい。そしてその後、一連の面接プロセスをまとめた動画がYouTubeなどにアップされ、一般の人も視聴できるようになりました。
ハイネケンの方針は「Open Your World(あなたの世界を開きなさい)」。就職面接が会社の個性やブランドビジョンをアピールするコンテンツにもなっていて、それは決して一方通行ではなく、双方向につくられている。しかもユニークな物語になっていますよね。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
コカ・コーラのようなマーケティングが、日本でできない理由
とあるコンサルティング会社が発表した「企業のブランド価値」ランキングによると、「コカ・コーラ」が13年連続でトップ。日本企業を見ると、トップは「トヨタ」で10位どまりだ。Neo@Ogilvyの山崎浩人さんは、コカ・コーラはある特徴的なマーケティングをしているという。それは……。
なぜコンビニは人気のない「エッグタルト」を売り続けるのか
ローソンでスイーツの販売データを見せてもらった。それによると「エッグタルト」はあまり売れていないのに、店頭に並び続けている。人気のない商品は消えていくはずなのに、なぜ「エッグタルト」を売り続けるのか。
なぜ人は駅で買い物をするのか? 潜在意識を分析した
何気なく歩いていて、ついつい買い物をしてしまった。こんな経験をしたことがある人も多いのでは。なぜ人は移動中に買い物をしてしまうのか。生活者の購買行動などを分析している「ジェイアール東日本企画 駅消費研究センター」の担当者に話を聞いた。
撮影現場では何が起きていたの? キリン、話題のCM「カンフースター篇」
キリンビールのCM「カンフースター篇」が話題になっている。ネット上では「泣けた」「素晴らしい」といった声が続出しているが、撮影現場ではどのようなことが起きていたのか。撮影に携わった同社の担当者に話を聞いた。- 仕事をしたら○○が見えてきた・バックナンバー:



