インタビュー
プロのポーカープレイヤーって何? 優勝賞金5000万円を手にした男に聞く:世界王者・木原直哉氏の生き方(5/6 ページ)
2012年の世界大会で優勝賞金5000万円を獲得した、プロ・ポーカープレイヤーの木原直哉氏。東大卒のキャリアでポーカーを生業とする道を選んだ木原氏は、どのような思いでポーカーと向き合っているのだろうか。
「孫子の兵法」を読めば、ビジネスに役立つわけではない
――ポーカーをやっていることで、日常生活で影響を受けたことってありますか? 逆にポーカー以外のことが、ポーカーに影響を与えたことってありますか。
木原:結論から言うと、ほとんどないです。ポーカーを勉強すると、よく株や投資に役立ちますよね? と言われます。もちろん共通する部分はありますが、それはポーカーを勉強したからではなく、その通ずる部分を勉強したから結果的に役に立っているんですよ。
――ポーカーを学んだから、というのは後付けであり、結果論だと。
木原:そうです。例えば、ビジネスの世界では「『孫子の兵法』を読めば経営に役立つ」と言いますよね。あれは、孫子の兵法を好きな人がたまたま経営に向いていたか、元々ビジネスが得意な人が孫子の兵法を好きになったかのどちらか。直接的な関係はないと思います。
例えば、バックギャモンはオッズ(確率論で確率を示す数値)の概念が重要なゲームで、それを理解することは、ポーカーで強くなる上で不可欠な要素です。バックギャモンを勉強したからではなく、オッズの勉強をしたからポーカーも強くなったわけで、それは株や投資にも役立ちます。将棋をしたから礼儀が身につくのではなく、礼儀に厳しい人が将棋を教えている、というのと同じ。武道なんかも似ているかもしれません。
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