Windows XPを継続利用する企業は、修理できない車に客を乗せているのと同じ
IDC Japanが国内クライントPC法人市場におけるOS別稼働台数の予測を発表した。Windows XPが2014年4月にサポート終了を迎えた後でも、全体の10%に当たる371万台が残るという。
2014年4月9日のWindows XPサポート終了まで6カ月を切ったが、まだ多くの企業が新OSへの移行に課題を抱えている。IDC Japanは、サポート終了後の2014年6月末時点でも法人の稼働台数の約10%に当たる371万台がWindows XP搭載PCとして残ると予測する。
同社が発表した国内クライアントPC市場におけるOS別PCの出荷台数と稼働台数※の予測によれば、2013年6月末での法人PCの稼働台数は3545万台。このうち、Windows XP搭載PCは30.5%に当たる1080万台だった。
Windows XPの買い替え先としてはWindows 7が中心だ。同社ではWindows 8も徐々にシェアを伸ばし、2017年12月末には法人稼働PC台数3712万台のうち65.0%がWindows 8搭載PCになると予測している。
IDC Japanの片山雅弘リサーチマネジャーは、「Windows XPを使い続けることは、技術革新が著しい業界にあって、10年以上同じ自動車に乗り続けていることと同じである。これまでパッチをあてがいながら修理を重ね使ってきたが、サポートが終了するということは、修理すらできない状態になることを意味する。いつ壊れるか分からないこの危険な車に、お客さまの大事な情報も載せて走るということ、つまりお客さまを危険な状態に巻き込むということをユーザーは自覚しなければならない。信頼関係を損なわないためにも、早急に対処する必要がある」とコメントしている。
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