求められる中高年人材になるために大切なのは「ドンピシャの経験」:サカタカツミ「就活・転職のフシギ発見!」(3/3 ページ)
「中高年の転職は不利」とよく言われますが、最近の転職マーケットでは経験豊富な中高年ビジネスパーソンを採りたがる企業が増えているそう。その理由、そして求められる人材になるためにすべきこととは……?
完成させるという仕事ができる人が欲しい
「新しいモノ作りを経験したことがある人も急募ですよ」と、あるメーカーの採用担当者は口にしていました。新しい製品を開発する必要がある、そしてそのアイデアも若手と呼ばれる世代から出始めている。けれども、実際に製品化するには、さまざまなハードルがあります。しかしリストラを進めた企業の中には、それを経験したベテランが残っていないというケースが多いというのです。プロジェクトを組んでも、経験がないので試行錯誤が続き、迷走を繰り返し、最終的な成果が出せないという惨事がそこには待っています。
「新しい製品を作ってください」という何ともシンプルなオーダーを受けて転職する人もいました。そのケースでは「新しいアイデアを」という注文ではなく、製品を「作り上げる仕事」を依頼されていました。“最後までやり遂げた”という経験が評価されていた典型的な話です。
いくら新しい技術が生まれようとも、新しいマーケットの萌芽を見つけようとも、最終的にはそれを形にする、要は「完成させるという仕事の『経験』」が必要になると、今さらながら気付いた現場が少なくないという、ある意味お粗末な話です。しかしそういう経験のある中高年には、チャンス到来といえるかもしれません。「何でも調べれば分かりますよ」とうそぶかれ、経験の価値が軽んじられていた時期を経て、いま再び経験が見直される兆しが見えてきました。ただ、それは今までのように「華やかなだけの経歴」や「文字面だけの実績」ではダメだということは、いうまでもありません。
連休最終日の今日。いつか来るかもしれない機会のために、時間を作って、自分のできること、経験の可視化にトライしてみませんか。コッソリとここでお勧めしておきます。
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