娘と父のマジトーク(その2)「お父さんがキモい理由を説明するね」:父と娘の週末トーク(5/5 ページ)
年頃の娘さんを持つ父親の大多数は、娘から「キモい」と呼ばれた経験があるでしょう。私もその1人です。なぜそう思うのか、思い切って聞いてみました。
やっぱり父はキモかった
父: こんなショック受けたの、久しぶりだわ……。
娘: お父さんがあたしを可愛がってくれるのはよく分かるよ? でも、見た目で判断しているような気がするんだよね。例えば、仮にあたしがデブでブスだったら、今ほどには可愛がってくれないんじゃないの?
父: そんなことはない! 娘はいついかなるときも可愛いものだ。サオリは赤ん坊のころ、ものすごいデブで顔がパンパンで、しかも二重アゴだったのお前も知ってるだろ? ホラ。
(と、当時の写真を待受画面にしたiPhoneを見せる)
娘: ちょ、ちょっと、そんな写真を待ち受けにしないでよ! まさかそれ誠編集部の人に見せてないよね!
父: 可愛いから、いいんだよ(笑)。
娘: あ〜〜〜、お父さんって、本当にキモい!
今回は、相当ショックで、寿司がノドを通りませんでした。いつもなら8〜9皿食べるところが、3皿で手が止まってしまいました。良かれと思ってやっていた愛情表現の全てを否定されてしまいました。
「キモい、キモいってわめくのは、親子間の照れが言わせているのであって、実はけっこうリスペクトしてくれているのだろう」という淡い期待があったので、反動をもろに食らってしまったかっこうです。
年頃の娘に父親があからさまな好き好きビームを発するのは、実にかっこう悪いというか、しまりがない行為のようです。唯一の収穫は、「あたしに厳しく接して」という要求でしょうか。思っている以上に精神的に成長している様子が伺えて嬉しかったです。
次回は、「13歳JC(女子中学生)の考える進路とか将来」について話し合ってみます。
著者紹介:中山順司(なかやま・じゅんじ)
1989年、高校卒業と同時に、極寒のアイオワ州の全寮制高校に入学。唯一の日本人として七転八倒で英語を学び、1990年にCovenant College(米・Georgia州)入学。エチオピア、インド、ウガンダ、ガーナ、南アフリカ、ペルー、韓国の留学生らと共同生活を送りつつ、心理学、生物学、社会学を専攻。1994年に卒業。
白い犬で有名な某携帯電話キャリアに新卒入社し、マーケティングと営業に携わる。2000年にネット業界に転身。旅の窓口(現楽天トラベル)で観光旅行コンテンツビジネスを立ち上げ、その後始めた個人ブログがキッカケで、ブログソフトウェアベンダーのシックス・アパートに入社。マーケティング、営業を経て、現在はコミュニティ・マネージャーを務める。三度の飯より、サッカーと自転車が好き。
■誠での過去記事
http://bizmakoto.jp/bizid/bizblog_index.html
■Six Apart ブログも書いてます
http://blog.sixapart.jp/nakayama-1/
書籍『お父さんがキモい理由を説明するね』
Business Media 誠で連載された「父と娘のマジトーク」が、『お父さんがキモい理由を説明するね』というタイトルで書籍化されました。当時中学1年生だった娘とアラフォーのトークを記事化したWeb連載に大幅加筆した(連載で取り上げた10テーマについてすべて追加でトークを行った)上に、母と祖父とのトークも追加収録。「正しい彼氏の選び方について」「両親それぞれの人生の後悔について」「家系について」「人生の航海について」「死について」という5テーマについて書き下ろしを追加しました。
母が「高校を2カ月で辞めた」と告白したり、ガンから生還した祖父が死生観を語るなど、中山家の家族の驚くべきエピソードが明かされる本書。巻末に掲載した「二十歳の娘」に宛てた父からの手紙は、涙なしでは読めません。
連載で取り上げた10テーマについてすべて追加でトークを行ったほか、掲載した文章の約2倍のボリュームになるまで加筆していますので、連載記事をすべて読んだ人でも読み応えがある内容です。年頃のお子さんがいるすべてのお父さん&お母さん、これからお父さんになる若い方、そしてかつて娘だったみなさんにオススメします。
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